佐渡の放牧養豚事業の中断と信州BBファーム開場のお知らせ

 2017年を迎え、新しい展開が始まりました。長野県坂城町に英國黒豚のみのGGP農場を新規開場しました。12月1日にBB(BRITISH BERKSHIRE)原種豚を横浜検疫所から導入し、農場としての機能がはじまりました。農場は、「信州BBファーム」としました。

 農場の立地する坂城町は、真田幸村で有名になった上田市の隣に位置し、長野市からも20分程度で、町内を高速道路の上信越道が通っています。長野のデトロイト(アメリカの自動車産業の中心地で、部品工場などが集中している)とも呼ばれている自動車部品などの工場が多数立地しています。

 反面、畜産は少なく、町内に酪農家と黒豚振興エージェンシーの2軒しかありません。衛生状態は抜群です。農場は1本道の進入路の最後にあり、途中に養豚関連の施設はありません。元JA関連のSPF養豚農場であっこともあり、防疫には理想的な立地です。種雌豚の10頭中8頭は種付けを終了。採精も開始しました。

 一方、これまで力を入れてきた佐渡の放牧養豚事業は、佐渡側の共同事業を行っていた会社より、業務の停止の通告を2016年7月に受けました。

 PIG JAPANで報告してきたように、3年目に入った佐渡の放牧を基本とした養豚事業は、ようやく軌道に乗り、成績の向上に伴い、新規に放牧場を増設するまでにもってこれました。

 この最高の状態での業務提携の打ち切りは非常に不本意であり、また現物出資の形で提供していた種豚、設備の支払いもなされていません。しかし、信頼関係、連絡のないままの、事業継続は無理と判断し、2016年10月に佐渡の事務所も引き払い、事業は中断している状態です。とりあえず報告いたします。



▲佐渡の新設放牧場。作業性を考え進入道路を整備(2016年8月)



▲収容する小屋はすべてホームセンターでそろえられる材料で短期間でつくれるようにシステム化できました。
1週間かからずに、40頭収容できる小屋が出来ます



▲給水は、パレットトと水位検知式の給水装置を結びつけることで、ほぼ完成しました。
放牧は難しいことはなく、一番のポイントは、排水の良い十分な広さを持った土地です