1頭から2個しかとれない 宝田(ホウデン)

 文化圏の違いか、豚の内臓=ホルモンを食べることは、関東を中心に東日本では盛んだが、関西や西日本では、いまいち人気が有りません。そういう中で、珍味中の珍味が、宝田です。
 宝田とは、豚の睾丸のことです。日本では、まず、知る人はごくごく少数で「広辞苑」にも記載がありません。
 豚の睾丸を食事として出すのは、アメリカが有名で、豚の睾丸を“マウンテン オイスター”(山のカキ)といって、好んで食べる人もいるようです。日本では、これを、内臓肉の一種とし、刺身で生で出すホルモン店があります。養豚塾で、終わってから使う ホルモン店「とんちゃん」もこのひとつです。
 ただ、刺身用の「宝田」は、2月令以上4月令以内、未使用のものというしばりはあります。極めてレアー(珍しい)ものなので、入荷がすくなく、出会うチャンスは、非常に少ないといえます。

▲ 切り取られ、掃除をされた宝田。大きいもので100日ほどのもの。
切った断面があるのは、タマ抜きの際に、睾丸を覆っている皮膜を、切開しなければいけないため。
ホルモン 「とんちゃん」新宿区西早稲田 TEL03-3232-5616